今週にも H-IIA ロケットによる衛星の打ち上げが予定されていましたが、悪天候のため打ち上げが延期されたそうです。
しかしそもそも、ロケットの打ち上げ時刻が、12 時 32 分から 13 時 13 分など*1、細かく決まっている点も疑問です。というわけで、調べてみました。
“打ち上げ予定時刻”の用語は?
日本語ですら知らないので、適当に google:rocket launch schedule でググってみたところ、“launch window”という言葉が出てきたので google:rocket launch window でググり直しました。英語では launch window、日本語だと打ち上げ可能時間帯というみたいですね。
打上げ可能時間帯は何で決まるのか
幾つかの要因が考えられます。
- 惑星の位置
- 他の衛星
- 天候
- 漁船
惑星の位置
惑星の位置が打上げ時刻に関係するとは思いづらいかも知れませんが、他惑星の探査機などはw:スイングバイと呼ばれる手法を用いて、探査機の速度を上げる手法を採ります。
衛星の位置
続いては衛星、地球の周りを回っているものです。
これには幾つかタイプがあり、1 つ目はスペースシャトルがスペースステーションにドッキングするときなど、他の衛星に何らかのアクションを要するときです。衛星は地球の周りを回っていたり、静止していたりします。回っている場合はタイミングを合わせないと、なかなか追いつけないことがあるので、衛星の周期に合わせて打上げた方が効率的です。
静止衛星は動いていないので良いですが、動いている衛星には注意を払わなければ衝突してしまうかも知れません。つまり 2 つ目として、動いている衛星の周期を計算して、衝突する可能性の一番低い時刻に打上げておく必要があります。
天候
今回の打ち上げが延期された理由でもありますが、地上付近の天候が悪いと、その後の計画に影響がでてしまうそうです。
発射場へ行っている人も、晴れている方が楽しそうですしね。
漁船
最後に漁船です。
ロケットというのは、打上げに非常に多くのエネルギーを要するため、2 段エンジンにしていたり、外部燃料を積んでいたりします。それらに詰まっていた燃料を使い果たすと、単に重たい“荷物”になってしまうため、燃料消費を抑えるためにも切り離しを行います。
切り離すとゴミになってしまいますが、宇宙空間に残しておくと後々w:スペースデブリの問題もあるため、地球へ落とす形で切り離します。宇宙空間で切り離した燃料タンクなどは、地球の大気圏へ再突入し、多くの場合燃え尽きますが、ごく一部が (といっても大きいようですが) 地表へ落ちることがあるようです。また、充分な高度でない場合は、そのまま地表へ落ちてきます。
人口密集地では人に影響が出てしまうので、海面へ落とすような飛行経路のはずですが、海面へ落ちるときに漁船があると、それまた人に影響が出てしまいます。そのため、事前に警戒水域などを設けておき、立ち入らないような措置をとります。漁業を営む人にとっては周辺海域での操業に影響が出てしまうため、w:種子島宇宙センターに依ると、年間 190 日しか打上げ機会がないそうです。
ロケットの打上げに失敗した場合も、種子島の場合は海に落ちるため、事前に警戒水域を決めています。今回の場合は、平成20年度冬期ロケット打上げ及び追跡管制計画書の pp.24 にあります。
まとめ
地球の自転やら、地球の公転やら、他の衛星やら、色々な要因が絡んでいるようでした。どういう計算をしたら結果が出るのか分かりませんが、きっと複雑な計算式なんだろうなと思います。
この文書中の、ソースの書いてないところは、過去に聞いた覚えのある不確定なところなので、あまり過信しないで利用してください。
ロケットの打上げ原則に関しては英語ながら、The Space Place :: Launch a "Rocket" from a Spinning "Planet"が分かりやすいです。
- 注1: 適当な時刻ですよ!
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